海外赴任者が英語技能を習得する心構えと基本方針

今回は、英語学習について、具体的な学習方法に入る前に、基本的な学習方針を記したいと思います。
集中して学習に取り組むために、まずは目指すべき方向を定め、不要な考えを排除します。

英語技能の分類

以前の記事で、英語技能は次の4つの技能と3つの基礎であると紹介しました。

・リスニング/ヒアリング
・スピーキング
・リーディング
・ライティング
※単語
※発音
※文法
学習の際は、これらを順序立てて、あるいは複合的に習得することになります。
しかし、学習時間が確保されている学生と違い、社会人には時間がありません。
半年後、1年後などに海外転勤を控えている身にとっては、その学習方法は、とても重要です。

選択と集中により優先順位をつけ、効率的に学習に臨むしかありません。
海外赴任を視野に入れれば、「英語」を学習するのではなく、ビジネスで使用する「語学スキル」を身につけることに重点を置く必要があります。

そのためには、まずは学習の種類を絞り、学習方法を具体化、明確化する必要があります。

基本方針

結論から述べますが、私は以下の基本方針をもとに学習を進めていきます。

①文法・構文はまず基本的なものを押さえる。難関大学受験などに必要な知識としての文法・構文は不要
②文構造をしっかりと把握する読み方の習得
③難解な英語知識としての理解ではなく、中学英語レベルで技術として実践会話ができるようにする
④暗記を含め、すべての学習は実践技術に代えるため繰り返し刷り込むことを念頭に置く
以上が基本方針です。

英語は技術だ

私は運動部出身です。
仕事も技術職なので、「技術」という部分にこだわります。

運動も仕事も、知っている、理解しているだけで出来るはずもなく、知っていることを「出来る」ようになって初めて実践の成果を出すことができます。

そのまま英語にも当てはめると、技術としての英語は、聞く、話す、読む、書くという技能のことになります。
知識としての英語というのは、読む、書くに偏っています。
それもテクニカルな部分や、非常に難解な文法構造を理解することに重点を置いています。

それに対して、技術としての英語は、あくまでも「話す」ことを念頭に置きます。
頭で考えると同時に体が反応する状態です。
さらに言えば、頭で考える前に口から英文が出て来るのが理想です。
時間をかけて難しい文法をひねり出し、順序を整え、聞き取れないような発音でゆっくり喋っても意味がありません。
まずは子供のような稚拙さでも良いので、スラスラと喋れるようになること。
これが大事です。

野球で例えますが、いくら知識があっても試合には出られません。
ボールの打ち方、バットの振り方をいくら知っていても、いざバッターボックスに立つと体は思うように動きません。
当然ヒットを打つのは難しいものです。

毎日素振りをし、バッティングセンターに通って、遅い玉を綺麗に弾き返す練習から始めます。
知識を技術として体に染み付けて初めて試合で活躍できるようになるわけです。

英語も同じです。
どんなに難しい文法を知っていようと、とっさに口をついて出てこなければ、技術としての意味はありません。

ある日突然話せるようになる…はずがない

これから学習を始めるにあたって以下の意識を胸に刻みます。

英語はある日いきなり習得できるようなものではない

私は今TOEIC700点台です。
500点の頃、私が考えていた700点台の英語力のイメージとはかけ離れています。
英語学習の経験がない友人や同僚からは「英語ができる人」という見方をされますが、私としては英語学習の入り口にやっと立ったところ、というのが実感です。

英語を身につけるというのは、点数を上げるということではありません。
技術として使用できるレベルまで体に刷り込むことを指します。
この意識を持つために、日本でよく言われている次のようなことは一切考えません。

・英語は日本語のように、楽に習得するべき
・外国に行けばうまくなる
・短期間で習得できる秘策がある

よく考えればわかることですが、そんなに簡単に新しい言語を習得できれば誰も苦労しません。
誰もが一度は思う幻想です。
母国語でない言語を、成人してから習得するというのは簡単なことではありません。
それを胸に刻み、その中で最も効率的な方法を模索します。

日本の英語学習の問題点

日本では中学校から英語学習は始まっています。
10代である程度は英語の基礎ができているはずなのです。
それではなぜ多くの日本人が英語を話せず苦しんでいるのでしょうか。

それは、学校での英語学習の特性、問題点を考えればわかります。
まず学校の英語学習は、その時間の多くを文法に充てています。
いわゆる受験のための英語です。
「英語を話せるようになる」ためのメソッドや、学習プランが準備されていないのです。

また、英語教師のレベルも明らかに低いです。
受験のための学習指導をするので、どうしても知識優先の教育になります。
実際に、全ての英語教師が外国人と不都合なく会話出来るレベルにいるのか、とても疑問です。
また、クラスの人数が多く、強い目的意識がありません。
そのため、技能として非常に大事なリスニング、スピーキングの学習についてはほぼ受け身の状態で授業が進みます。
学校での英語学習がいかに知識を蓄えることに変重しているかがわかります。

文法学習では、得た知識で穴埋め問題や序列問題をし、英作文などに取り組みます。
これはじっくりと考えて、完璧な英文を作るための学習です。
しかし、それらと同じことを瞬時に口に出して伝えることが出来ません。
そして、使わなくなった知識は次第に頭の中からこぼれ落ち、気が付けば中学英語すら忘れてしまうのです。

ただ、この時期に基礎文法の知識を蓄えることは悪い事ではありません。
しっかり学習している人ほど、知識から技術に変換することが容易になるからです。

私も、これからの学習は技術の習得と割り切って、1からやり直すと開き直って行います。

成果の出ている人の共通点

今の時代は本当にいい時代です。
自分で試行錯誤しなくても、インターネットで探せば様々な先人の方々が有効な学習手法を公開しています。
間違った方法で学習し、時間を無駄にする可能性がとても小さくなっているのです。

そして、様々なケースを見ていると、実績を出している人の多くの共通点がわかりました。
それは、やはりみなさん、英語を技術としての学習対象として冷静に見つめていることです。
また、技術の習得には時間がかかることもわかっています。

要点をまとめると、

・英語を技術として身に着ける基礎のトレーニング方法を知っている。
・次に基礎トレーニングを必要な量実践している。
・技術習得の強い目的意識がある。
ということがあります。

今や有効な方法は探せばいくらでも出てきます。
あとは、やるかやらないかだけの差しかないということです。

さいごに

最後に、繰り返しになりますが、今述べた要点をまとめます。

学習基本方針
①文法・構文はまず基本的なものを押さえる。難関大学受験などに必要な知識としての文法・構文は不要
②文構造をしっかりと把握する読み方の習得
③難解な英語の知識としての理解ではなく、中学英語で構わないので技術として実践会話ができるようにする。
④暗記を含め、すべての学習は実践技術に代えるため繰り返し刷り込むことを念頭に置く。
心がけ
英語はある日いきなり習得できるようなものではない!
以下のようなものは幻想だと胸に刻む
●英語は日本語のように、楽に習得するべき
●外国に行けばうまくなる
●短期間で習得できる秘策がある

次回は具体的な学習内容についてです。
以上ありがとうございました。

岸ユメジ

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